ITだけじゃない!非ITプロジェクトこそPMOの『管理の専門知識』が必要な理由
- 誠 【JPS】高根沢
- 1月26日
- 読了時間: 3分

「PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)」と聞くと、多くの人がITシステムの開発現場を連想するかもしれません。
しかし、その認識はもはや過去のものです。
実は今、建築・建設、大規模な施設設営、あるいは組織の新しい仕組み構築といった「非IT領域」においてこそ、PMOの存在がプロジェクト成功の成否を分ける鍵となっています。
今回は、なぜ非ITの現場に「管理の専門知識」が必要なのか、その真実を紐解きます。
1. 専門家は揃っている。なのに、なぜプロジェクトは混乱するのか?

建築や建設の現場、あるいは新しい事業の仕組みを作るプロジェクトには、必ず「その道のプロ」が集まります。設計のスペシャリスト、施工のベテラン、法務や財務の専門家。
しかし、「個々の専門能力が高いこと」と「プロジェクトが円滑に進むこと」は別問題です。
「隙間」に落ちる業務: 専門家同士の領域の間に存在する「誰がやるべきか曖昧な調整業務」が放置され、後に大きなトラブルになる。
調整コストの増大: 施主、行政、協力会社など、多角的なステークホルダー間の合意形成に、本来の専門業務を圧迫するほどの時間が奪われる。
情報のブラックボックス化: 現場ごとに管理手法が異なり、全体像が把握できないまま「蓋を開けたら手遅れだった」という事態に陥る。
ここで求められるのは、モノを作る知識ではなく、プロジェクトという「生き物」を動かすための専門知識なのです。
2. 非IT領域でPMOが発揮する「4つの武器」

IT業界で磨かれたPMOの手法は、建築や仕組み構築の現場において、極めて強力な武器となります。
① 工程管理の高度化と予兆管理
単なる「予定表」の更新ではありません。クリティカルパス(遅れると全体に響く重要な工程)を明確にし、資材高騰や人手不足といったリスクを先読みして、遅延の「予兆」を捉えます。
② ステークホルダー間の「翻訳機」
専門用語が飛び交う現場と、コストや納期を重視する経営層や施主。PMOがその間に立ち、情報を整理・翻訳して伝えることで、意思決定のスピードを劇的に高めます。
③ 属人的な管理からの脱却
「あの監督でないと分からない」「あの担当者の頭の中にしかない」という状況を排除します。管理の仕組みを標準化し、誰でも状況が把握できる「見える化」を実現します。
④ 事務局業務の徹底代行
膨大な報告資料の作成、会議の設定、ToDoの追いかけ。これら「泥臭い、けれど不可欠な作業」をPMOが引き受けることで、PM(プロジェクトマネージャー)は本来の「決断」に集中できるようになります。
3. 未知の現場に「路(みち)」を作り、PMに「選択肢」を
建築も、新規事業の仕組み作りも、全く同じ現場は二度と存在しない「未知」への挑戦です。
PMOの役割は、例えるなら深い森(未知のプロジェクト)の中で、PMの前に「路」を切り拓くことです。 PMOが混沌とした情報を整理し、障害物を取り除き、現在の立ち位置を正確に報告することで、PMは安心して「次は右へ進むか、左へ進むか」という重要な判断を下せるようになります。
PMがスコップを持って自ら道を切り拓く必要はありません。その役目はPMOに任せ、PMは羅針盤を手に、プロジェクトをゴールへと導く司令塔であるべきなのです。
まとめ:PMO導入は、成功への最短ルート
「餅は餅屋」という言葉がありますが、プロジェクト管理も同様です。 建築のプロが建築に、仕組みづくりのプロがその構想に100%の力を注げる環境を作ること。それこそが、非IT領域におけるPMO導入の最大のメリットです。
プロのPMOを活用することは、単なるコストの追加ではありません。プロジェクトを停滞から救い、確実な成功へと導くための、最も費用対効果の高い「投資」なのです。
貴社の現場に、今必要なのは「作る手」ですか? それとも「動かす仕組み」ですか?
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